年に一度、アマチュア落語家として高座に上がる樋口強さん。客席にいるのは、がん患者と家族の皆さんです。
樋口さん自身が肺小細胞がんを患ったのは、働き盛りの43歳のこと。3年生存率5%という現実に打ちのめされながらも過酷な治療で奇跡的に回復し、お世話になった人を呼んで落語会を開いたのが「いのちの落語」のスタートでした。
「辛いときこそ、自分が持っている力を思い出して」。理屈ではなく、笑いにのせて伝えられるメッセージが心を揺さぶります。
プラスワンでは、樋口さんの壮絶な闘病体験や、落語にかける思いをたっぷりとうかがいます。
もともと社会人落語では全国大会の優勝歴もある実力派。会社で重責を担い、落語から遠ざかった矢先に病魔が襲いました。
絶望する病床の夫に落語のテープを届けた妻の思い。かつて自分が演じた落語を聴いた深夜の病室。「生きたい、よりも生きて何をしたいのかを考えよう」。「笑えば増えるNK細胞で、がんを撃退しよう」。そんな樋口さんの言葉こそ、心に効く最高の薬です。