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2010年11月 アーカイブ

2010年11月02日

「前向きに生きる力」ゲスト 清水透

 ラテンアメリカ先住民を専門とする歴史学者の清水透さん。征服者の文献による歴史学に限界を感じ、1979年よりメキシコでフィールドワークを始めました。欧米中心史観の私たちに必要なのは、まず彼らとの「遠さ」を自覚すること。4世代に渡ってひとつの家族と交際し、貨幣経済に翻弄されるインディオ社会を今でも見つめています。砂漠の向こうの米国を目指し、行方不明となった村人は5千人。ショッキングな現実もラテンアメリカの歴史そのものなのです。


 プラスワンでは、アクティブに活動する清水さんの現在をご紹介します。蓼科の山小屋生活で磨いた木こりの腕前。さりげない自然の美をカメラに収め、写真展も開催します。愛娘との別れから教わった、命をめぐる様々なこと。自転車による四国巡礼の完走劇。生きる意味を再発見することで、仕事への視線も生まれ変わりました。還暦を過ぎてスキー2級検定に合格し、今年は1級を目指すという67歳。溌剌とした清水さんの周りには、いつも楽しい仲間が集まってきます。

2010年11月09日

「サッカーで子どもを育てる」ゲスト 池上正

 少年サッカーのコーチとして、延べ40万人の子どもたちを指導してきた池上正さん。古い慣習を一新し、子どもたちが自分で考え、お互いから学び合う環境を作ることに力を注いでいます。大人が定めた「地区大会優勝」などの目標よりも「サッカーがしたい」「今日の試合に勝ちたい」という子どもたちの自発的な意欲を引き出すことが重要。親は子どものサッカーを見て声援を送るより、黙って聞き手に徹すべし。目からウロコの子育て術が満載のトークです。


 プラスワンでは、サッカー指導者の視点で現代の子育て論を展開。サッカーの上達が早いのは、アイデアをたくさん持ち、新しいことをすぐに試し、勝負にこだわる子どもたち。サッカーを通して社会を学ばせる欧州に対し、体力作りで満足している日本の現状を変えるのが池上さんの使命。「チームの勝利」に対する理解が少ない日本の子どもたちのために用意した特別メニューとは? 共に働いたオシム監督の思い出や、日本サッカーへの提言も聞き逃せません。

2010年11月16日

「『悪と戦う』の衝撃と反響」ゲスト 高橋源一郎

 最近はTwitterの熱心なユーザーでもある作家の高橋源一郎さん。3万人超のフォロワーが広げるつぶやきは、こだまとなって新しい読者を獲得しています。デビューから30年。衝撃の最新作『悪と戦う』の秘話は驚きの連続です。元々は短編のエッセイだったこと。処女作『さようならギャングたち』で書き残したエンディングを盛り込んだこと。実生活を大きく反映している登場人物たち。熱心な読者からの指摘で気づいた他作品との関連。ファン必聴の内容です。


 プラスワンでは、電子書籍への分析を発端に独自の日本文学論を展開。エマニュエル・トッドの理論を援用し、80年代に戦後文学が終焉したのは家族の崩壊が原因であると断定します。強い父がいなくなり、反抗の動機を失った若者たち。家族のしがらみから脱出した結果、核家族の生きづらさに直面する人々。新しい共同体はどこに生まれるのか? 資本主義経済に駆逐された、純粋贈与経済の逆襲が始まっているのか? 白熱した議論は留まるところを知りません。

2010年11月22日

「新しい詩のかたち」ゲスト 新井高子

 詩人の新井高子さんが、詩を書き始めたのは小学5年生のとき。担任の先生が用意してくれた創作ノートに毎日鉛筆を走らせ、2年間でノート20冊分もの詩を書き溜めました。朗読してくれる当時の詩からは、詩作に没頭する少女の瑞々しい感性と、彼女を励ます教師の温かな眼差しが感じられます。後半は詩集『タマシイ・ダンス』から「アオダイショウ」の朗読でスタート。桐生の原風景を描いた「川の色」も深く清冽な言葉の連続。そのユニークな詩の世界をご堪能ください。


 プラスワンでは、新井高子さんが行うさまざまな活動を紹介。自らが創刊した月刊誌「ミて」はもう112号に到達し、発行150部ながら意外な著名人からもハガキが届くのだとか。留学生に日本語を教えたり、方言を使用したりしながら言葉への意識を研ぎすませている新井さん。「Wheels」の朗読は、番組のハイライトです。家族にもいた桐生の女工の記憶。唐十郎さんや大野一雄さんへの思慕。人類最古の文学形体である詩の魅力を、再確認させてくれるトークです。

★新井高子が編集人を務めるWeb詩誌『ミて・プレス』
http://www.mi-te-press.net/

2010年11月30日

「日本をブルース大国に」ゲスト 大澤正典

 京大を卒業し、エンジニアリング関連企業の取締役を務める57歳。ビジネスマンとして世界を駆ける大澤正典さんには、知る人ぞ知る「夜の顔」があるのです。ブルースハープを手に「Jump Sister Bessie」を歌えば、スタジオはどっぷりとミシシッピー沿岸のムード。大学時代より「ええ感じ」で続けてきたというブルース魂は本物です。世界中どこでも、相手との距離を一気に縮めてしまう魔法の音楽。ユニークな生き方を、変わらぬブルースへの愛が支えています。


 プラスワンは、ギタリストのスパイダー・テツさんもトークに合流し、ロバート・ジョンソンのナンバーで幕を開けます。二人が出会ったのは、ライブハウスが主催するセッションナイト。プロとして活動中のスパイダーさんも、実は保育園の副園長だというからブルース界は多彩です。年齢も、性別も、職業も、人種も関係ないのが音楽の素晴しさ。いつか日本を世界のセッション大国にしようと、大澤さんは夢を描いています。ピュアでファンキーな大人たちの世界に乾杯。

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