切手のコラージュによる独自の表現で知られるアーティストの伊坂義夫さん。近年の連作では、アンリ・ルソーの『ジュニエ爺さんの馬車』をモチーフに用いています。奥様はバレエの振付師、息子さんもバレエダンサーという芸術一家。十代から作品制作を続けている伊坂さんの飄々としたマイペースぶりが印象的です。なぜコラージュなのか、なぜ切手なのか、なぜアンリ・ルソーなのか。ダダイズムやシュールレアリスムへのユニークな解釈が、作品の謎を解く鍵になります。
プラスワンでは、伊坂さんのダダ的な生き方を通して、その一筋縄ではいかない芸術観に迫ります。コラージュの本質とは、あらゆる事象を記号として捉える抽象化の視点。その記号のメタファーから時間や空間の広がりを読み取れば、そこに宇宙的なリリシズムが宿っていることがわかるはず。叡智のデータバンク「アカシックレコード」に思いをはせたポエトリーも感動的です。自作については滅多に語ることがないという伊坂さんの、貴重なアート談義をお楽しみください。