満91歳で亡くなったJ・D・サリンジャーの文学を、柴田元幸さんと読み解く30分。『ライ麦畑でつかまえて』(1951年)は、反抗的な若者という視点だけでは説明しきれない謎に満ちています。主人公ホールデンの妹フィービーと、村上春樹作品に登場する少女との共通点とは? 60年代半ば以降、サリンジャーが完全に沈黙した理由は? 「読後にますます人生がわからなくなるような小説が好き」と語る柴田さん。サリンジャーを追いながら、アメリカ文学の本質をスリリングに論じます。
プラスワンでは、翻訳家のみならず、エッセイスト、編集者、大学教授として活躍する柴田さんの素顔に迫ります。常に自分を疑い、作者の意図を想像したり、自説を振り回したりしないよう心がけるのが翻訳家の条件。想定している読者のひとりが、10代の自分自身であるというお話もリアルです。世界的作家たちとの素晴らしい交流。東大「現代文芸論研究室」で始めた、世界文学へのまったく新しいアプローチ。文学ファン必聴の話題を満載でお届けします。