落語家の柳家小ゑんさんは、小惑星の名付け親となるほどの天文ファン。知識とユーモアを交えた、星空にまつわる新作落語で異彩を放っています。
今年の話題といえば、やはり皆既日食。ふたつの天体がぴたりと重なり、世界が変容する奇跡の時間を、臨場感たっぷりに活写してくれます。
年に一度しか会えない織り姫と彦星の悲恋も、両人の寿命(百億年)を考えればまるで別の物語に。壮大な宇宙の摂理と下町感覚が出会う、小ゑんワールドをお楽しみあれ。
プラスワンでは、小ゑんさんの尋常ならざるオタクぶりが明らかになります。実家が電器屋だったことから、ハンダ付けなど朝飯前の子供に。無線、オーディオ、カメラなどを自作し、最近は浅草の古道具屋で入手した蓄音機で、SP盤を楽しんでいるのだとか。お気に入りのペットは、イソギンチャク。マイナーな事物を愛し、深く探求する喜びが、小ゑんさんの話芸にただならぬ知性の輝きを与えています。