「患者の立場で最善を尽くす」ゲスト 島田永和
整形外科医の島田永和さんは、イチローやオグシオなどの一流選手たちが信頼を寄せるスポーツ医学の専門家。「試合に出てなんぼ」という選手たちの立場を理解し、「動いて治せ」の治療方針で成果を上げています。
例えば、肩を壊してしまったものの試合に出たいと訴える高校野球の投手には、「試合はいつ?」「ピッチャーは何人?」「監督はどんな人?」などと聞いた上で、最善の策を検討。患者の状況を把握し、リスクを説明し、患者が自分で決めた治療法で行けるところまで行くのが島田流なのです。
この「動いて治す」治療法は、アスリートだけではなく、やはり身体が資本である家庭の主婦や、怪我をした高齢者の体力低下を防ぐのにも有効です。「安静にして痛みが消えても、また動かしたら痛むのでは無意味」と島田さん。「その人のやりたいこと、その人らしいことを実現させるのが我々の仕事。『患者にとって最もよいと思われることをする』というヒポクラテス以来の教えに従っているだけです」——熱っぽく語る言葉の端々には、温かい説得力が満ちています。