北尾トロさんは、ユニークな裁判傍聴記でも知られる人気ライター。足しげく通った法廷で覗き見た、奇妙な人生劇場の数々を番組でも紹介してくれます。珍事件や迷判決にも「他人ごとじゃない」と感じてしまう――そんな等身大の目線が、笑いにペーソスを添えます。
現在50歳の北尾さんは、10年以上前よりインディーズ出版活動を開始し、1999年にはウェブ上に古本屋『杉並北尾堂』を開設。数年前より、英国のヘイ・オン・ワイのように古書店が軒を連ねる「本の町」を日本にも作ろうと決心し、長野県伊那市高遠町で『本の家』をオープンしました。
目下の成果は上々。本好きの客が名古屋や松本や首都圏から車でやってきては本をまとめ買いして帰るようになり、町には早くも2軒目の書店ができたそうです。いずれは書店も地元の人に任せ、発展した「本の町」を客として訪れるのが夢。
感性の赴くままに飄々と現代の事象を追いながらも、多数派に流されることのない価値観が北尾さんの世界を支えています。フリーライターという稼業の魅力が垣間見られる30分です。