ついに封切りされた、話題の映画『ヤーチャイカ』。動画の代わりに千枚のスチール写真を組み合わせたユニークな手法の作品で、監督は覚和歌子さん、谷川俊太郎さんという年の差30歳の詩人コンビです。原案は覚さん。
1963年6月、ロシア初の女性宇宙飛行士テレシコワが宇宙空間から送ってきた最初の言葉が、コールサインの
「ヤーチャイカ(こちらカモメ)」でした。当時この飛行に感動した谷川さんもテレシコワに捧げる詩を書いており、そんな縁も手伝って今回の共作が実現しました。
写真選びや編集の過程で意見の相違が鮮明になり、幾度となく激論を重ねたというお二人。その甲斐あって、作品は素晴らしい内容に仕上がっています。写真が動かない分、観客は映像を頭の中で繋ぎ、写真と言葉と音楽が三位一体となった忘れがたい体験を醸成。「ここは、とてもいいところです」——そんな言葉のひとつひとつが深く心に刻まれるのも、やはり詩人監督のなせる業でしょう。制作秘話を聞けば、映画鑑賞がいっそう楽しくなること請け合い。ファン必聴のディレクターズ・トークです。