最新作『養老訓』が大好評の養老孟司先生がスタジオに。高齢化がどんどん進む一方で、人々はアンチエイジングを追い求める現代日本。こんな時代における賢い老い方とは、一体どのようなものなのでしょうか。
新しさを競う自然科学の分野に身を置きながら、青年期より「太陽の下に新しいものなし」と考えてきた養老先生。最先端を追わず、あえて時流の最後尾を走ってきた70歳の言葉には、目の覚めるような透徹した理性と、穏やかな諦観とが同居しています。
不機嫌な爺さんにならない秘訣は、日々「仕方がない」と開き直ること。そんな養老節の根底には、仏教の「五蘊皆空」に対する科学者流の解釈も。「仕事は世間からの預かりものだから、手を広げすぎず適当にやって、時期が来たら世間に返すのがいい」「他人を信じないと、余計なコストがかかって高くつく」「大変なことや疲れることは、考えてみれば全部人間が決めたこと」。飄々とした言葉のひとつひとつに驚き、笑い、深く納得し、いつの間にかすっかり心が軽くなってしまう30分です。