紛争地や辺境で撮影した、迫力ある写真作品で知られる桃井和馬さん。かつて1930年代に報道写真がアメリカの大恐慌を救った歴史を知り、学生時代からフォトジャーナリズムの世界に身を投じました。
フィリピンのゲリラ活動に潜入したのを皮切りに、世界史の現場を踏み続けること約130ヵ国。その過程で、戦争、飢餓、貧困など、あらゆる問題の根幹に環境問題があるという事実に桃井さんは気づきます。人種問題が原因とされるルワンダの大虐殺を取材すると、背後には継続的な環境破壊による貧しさがありました。アマゾンやボルネオの森林伐採も深刻。一度破壊された森が再生するのには数百年、数千年単位の時間が必要になります。
桃井さんが力説するのは「1日を愛し、1年を憂い、千年に想いを馳せる」という3つの視点。人間は地球以外の場所で生きられず、その地球の資源や自然環境にも限りがある。もう人間同士が憎しみあう余裕も、環境を破壊しながら利潤を追求する余地もないはずなのです。「千年の視点」を訴えるフォトジャーナリストの、熱いメッセージに耳を傾けてください。